2009-01-07から1日間の記事一覧
野尻靖 1985 「律令制支配と放生・殺生禁断」『続日本紀研究』240三上喜孝 1996 「雑令六斎日条の成立」『続日本紀研究』302藤田琢司 1997 「古代における六斎日の殺生禁断について」『鷹陵史学』23平雅行 1997 「殺生禁断の歴史的展開」大山喬平教授退官記…
あらゆる学問において共通することですが、まず、良い書籍か悪い書籍かという先入観を捨て、そのうえですべての書籍を批判的に読むことが重要です。世に権威と謳われる大研究者の書いた大著でも噴飯ものがいくらでもありますし、逆に大学や研究機関に所属し…
講義でも少し触れましたが、鷹狩りは武家の棟梁を象徴する行為になってきます。鎌倉時代においては巻狩りがその位置を占め、頼朝の催した富士の巻狩りが神話的地位を与えられていたのですが、殺生罪業観が浸透するに従って鷹狩りの価値が高まったようです。…
ニワトリは古墳時代から飼育が認められますが、多くは時を告げるために飼われていたと考えられています。朝を告げる聖なる鳥として、埴輪にも象られています。文献資料でその存在が語られる奈良・平安期にも、やはり食用ではなく闘技用に飼われていたこと、…
食用とは別に最も早く家畜化が進んだのが犬でしょうね。いわゆるイエイヌの類は、オオカミを家畜化することによって誕生したともいえるでしょう。多くは狩猟のパートナーとして、または番犬として人間との共存を始めたと考えられます。確認された日本最古の…
日本でヨーロッパほど牧畜が発展しなかったのは、やはり与えねばならない餌と得られる肉との関係からエネルギー効率が悪かったためだと考えられています。よって、もし縄文期に猪の家畜化が行われていたとしても、小規模かつ一時的なものに過ぎなかった可能…
古い時代になればなるほど、動物を埋葬する場合は多く祭儀に関係する事例となります。特別な意味を持たせないなら、単に打ち捨てられるだけでしょう。家畜も、犬のように飼い主と特別な繋がりを持つ場合、人間の傍らに葬られて同一の墓域を形成することもあ…
もちろん神聖な色ということはあるでしょうが、講義でお話ししましたように、やはりこの近世の時期では「穂落とし神」のイメージが強いのだと思います。穂落とし神は照葉樹林帯に共通する神話モチーフで、中国や東南アジアでは様々な鳥が当てられていますが…
角が生えていますが、中国の伝承でも日本の伝承でも、角の生えた蛇というのは出てきます。ただ爪も手足もないので、正確には龍ではないんですね。蛇は全世界的に、湿地に生息することから水神、男根とかけて男性象徴、あるいは脱皮を繰り返すことから再生の…
そうかも知れません。梵鐘の起源は仏教の故郷であるインドではなく、古代中国の青銅の楽器だと想定されています。現在の吊るす部分に龍を配し、上部に乳と呼ばれる突起を並べ、撞木の当たる箇所は蓮華座に象る形状は中国で生まれたものです。乳が仏像の羅髪…