2009-12-16から1日間の記事一覧
1月初回の講義のときに、実物を持ってゆくつもりです。基本的に、定期テストの際に用いられるB4の表裏に横罫があるもの2枚ということです。
テスト形式のものは返却しませんが、その後にレポートとして提出されたものについては、希望があればコメントを付けて返却します。かなり辛口になると思いますが、希望者は申し出て下さい。
一応は「日本史」の講義ですので、あくまで日本史を中心に論じてください。ただし、比較対象として日本以外の地域について考察するのは構いません。
もちろん構いません。講義では非常に偏った視点でしかお話しできていませんから、まだまだ深く掘り下げるべきところはたくさんあると思います。
基本的に、イエイヌは狼の一部が家畜化され、別の進化過程を辿ったものとみられていますので、犬を飼う習慣の成立以前は、犬を区別することさえできなかった、という不思議な解答に至ることになります。前にも少し触れましたが、イエイヌの多くは狩猟犬とし…
エゾオオカミはタイリクオオカミ(ヨーロッパ・オオカミ)の亜種で、ニホンオオカミより大型の獣であったようです。ヨーロッパ的牧畜を展開しようとしていた北海道にあって、彼らは害獣とみなされ、毒薬による大量駆除や、欧米から連れてこられた家畜から広…
どうなんでしょうねえ。この話題に関しては、公表者であるジョセフ・シング牧師の報告の真偽をめぐって、現在に至るまで議論が繰り返されてきました。最近でも、鈴木光太郎『オオカミ少女はいなかった―心理学の神話をめぐる冒険―』(新曜社、2008年)が、証…
もちろん、グリムやシャルル・ペローの童話に登場する狼は、承前の歴史を踏まえたものであり、当時の狼観を探るうえでの重要な史料でもあります。イソップの「狼少年(嘘をつく子供)」については、アイソーポス作といわれる寓話を最初に集成した前3世紀の…
日本では、狼トーテムの実例をみたことがありません。歴代の王権・政府が米を税として制度化した結果、日本は世界でもいびつなほど米食に偏った農耕文化が構築されてしまいました。山林や海辺の世界には、それらとは異なる文化形態も存在したはずですが、ア…
古典古代の世界観はキリスト教公認当時の支配的文化であり、同教はそれらと結託して教線を拡大してゆきました。一方のケルト的文化は、ローマの政治文化と一体化してガリア、ゲルマンに侵入してきた同教に敵対するものでした。いいかえれば、それら異教を滅…
神話は、神々の活躍によって現在の諸々の事物の起源を説明する言説で、それ故に世界観の根本をなし、法律や倫理の根源としても機能します。これは時代を通じて担う意味が変容するため、近年では、中世神話や近世神話といった言葉も使われています。近代以降…
北欧の神話・伝説に現れる狂兵士ベルセルクは、熊や狼の皮でできたベルトを身に付けていたといいます。日本でもそのような例はみられますが、古ヨーロッパ世界では、自らの強力を誇示するために、狩猟した熊や狼の毛皮を着用することが行われたのでしょう。…
どうでしょうか。そうした視点で考察してみたことがありませんでした。恐らくは希少個体である白毛が重視され、中国文化圏(日本を含む)では祥瑞(王権を祝福する瑞兆)と扱われた例はあるのですが、銀毛はどうなのでしょう。とうぜん、輝くような美しい毛…
いろいろ深い突っ込みをありがとうございました。皆さんのご意見はもちろんなのですが、ぼくは講義でもお話したように、哺乳類・鳥類の肉を回避することで免罪符を得ようとは思っていません。衣食住のあらゆる面で、現代の文明システムは動植物の生命を犠牲…