2010-05-28から1日間の記事一覧

鯛女が蛇に対してとりつけた約束を守らない、というのは、不妄語戒の破戒にならなかったのでしょうか。

これも、それこそ方便なのでしょうねえ。蝦蟇を救うために嘘をついたけれども、それはより大きな善業のために正当化される。だからこそ、簡単に仏教の論理に説得されず、どのような問題が隠蔽されているのか、正当化されているのか、批判的に考える必要があ…

史料12は、見方によっては蝦蟇を放生したことで災厄を背負ったともいえます。放生に悪いイメージが付与されることにはならなかったのでしょうか。

放生も立派な「行」ですので、それなりにリスクが伴い、それを克服してゆくことにこそ意味があるのだ、と考えられます。

蟹が再生の象徴であることがよく分かりませんでした。多産である他に、脱皮することが原因でしょうか? / 蟹の再生は潮の満ち引きと関わるのではないでしょうか。 / なぜ蟹が取り上げられたのか、その必然性が分かりませんでした。

脱皮は関係するでしょう。また、蟹全般ということで考えれば、潮の満ち引きも意味がありそうです(月のイメージとも重なりますので)。史料12の物語は、山背国の木津川周辺で作成されたようで、現在も白鳳期創建の「蟹満(多)寺」が存在します。木津川周辺…