2014-07-11から1日間の記事一覧

新羅の海中王陵は実在するのでしょうか。

一応は実在します。下記の記事などを参考にしてみてください。近年、テレビの特番などが組まれ、多少の発掘も行われたようです。 http://www.pusannavi.com/miru/1089/

畜蠱の場合と同じように、六朝期、もとは漢人文化でなかったものが漢人の側に採り入れられた例はありますか。また、民族間の文化接触を扱っている先行研究には、どのようなものがありますか。 / 蠱毒について、実際に残る虫は1匹だけなのでしょうか。

蠱毒の実際については、詳細はよく分かりません。しかし、最後の1匹になるまで殺し合いをさせる、失敗してみんな死んでしまった場合は最初からやり直す、ということでしょうね。非漢人文化が漢人世界に採り入れられた例としては、例えば川本芳昭さんが、「…

貿易などによる交流があまり密接ではない地域には、物語の伝播はありうるのだろうか。

まったく交流が存在しないところであれば、流通・伝播による物語の共通性は表れないでしょう。ただしその場合も、ユング的なアーキタイプ、あるいは同一環境による類似思考の表現として、酷似した神話・伝承を見出すことはできそうです。

長者池の話で、嫁が振り返ると子供とともに石になるが、背負っていた赤ん坊が振り返ったらどうなるのだろう。告知を受けたのは嫁だから、子供は関係ないのだろうか。

振り返った嫁が子供と一緒に石化するのは、嬰児と母親を一体的なものとみるアジア的思考によるものでしょう。母親がタブーを破った罰として嬰児が殺される、という事例もありますが、これも母親に苦痛を味わわせるためと考えれば、やはり同じ一体性のなかで…

物語に登場する生物たちのイメージは、どのように決まってゆくのでしょうか。 / 木道令伝説で、虫が出てくることに違和感がありました。朝鮮や中国では、よく登場するのでしょうか。

物語に登場する動物がどのような役割を果たすか、あるいはどのようなイメージを持つかは、概ねそれぞれの地域の文化的特性に応じて決まってきます。例えば、野生と文化の境界にあって、常に人間の世界へ侵入してくるキツネは、人間を騙すずる賢い動物として…

木道令伝説は、仙女と樹木との婚姻のパターンになっている。このような植物との婚姻は、植物が実を付けることから創り出されるのだろうか。中国にはないのか。

樹木婚姻譚、人間が樹木から生まれる話は、中国にも見出すことができます。しかし漢民族においては、自然を支配し超克しようとする発想のなかで、早い時代に衰退していってしまうようです。神聖視される樹木は、その果実が有用な果樹などに限らず、むしろ枝…

伏羲・女禍の婚姻神話について勉強しているのですが、石臼のモチーフと同じように、白い煙が二つ重なるというものがありました。臼や針なら分かるのですが、煙もやはり性交を表すのでしょうか。

煙の象徴性は、多くの場合、人と天とを繋ぐ点に重要性があります。しかし、「気」の視覚化されたものとしてより多様な意味も持ちえたので、兄妹婚姻型神話においては、二人の気が合致するという、即物的な性交渉の象徴として以上に、より抽象的な心身の合一…

朝鮮半島の兄妹婚姻型洪水神話に出てくる石臼のモチーフについて。海の水が塩辛いのは、塩を挽き続ける石臼が海に沈んだからだという昔話を聞いたことがあります。臼には、「絶えない」といった意味が含まれているのでしょうか。 / 石臼などのモチーフは、朝鮮半島に特徴的なのでしょうか。

臼自体には永久性を象徴する要素はないと思いますが、問題はそれが「石」製であることです。石や金属は、古来、人間を超越する時間に存在するものとみられてきました。ゆえに墓を石で築いて碑を造り、神像や仏像も石を使って制作したのです。海のなかの臼も…

白色のシンボリズムについて。憑き物につかれる家をクロ、憑かれない家をシロと呼ぶと聞きました。容疑者もシロ/クロなどと呼びますが、これは犯罪が憑き物のようにみられているからでしょうか。

面白い連想ですが、一般化できるかどうかは難しいでしょう。クロは「黒不浄」という言葉があるように、死や穢れを象徴する色彩です。罪は古来穢れと結びつけられてきましたので、穢れがある/ないとの基準から、クロ/シロの隠語が生じたと考えられます。た…

近親婚を禁止するのは、部族どうしで女性を交換するためだとのお話が印象的でした。これは、同じ民族のなかで、違う血統のグループと行っていたのですか。それとも異なる部族どうしの話でしょうか。 / 天皇家が近親婚を繰り返すのは、朝鮮などの事例と関係するのでしょうか。

狩猟採集社会は遊動生活が行われていましたが、15人程度の小集団で生活するのが、食料経済的にも最も効率的であったと考えられています。しかし、そうした規模の集団内で婚姻を繰り返しますと縮小再生産にしかならず、いずれ集団は滅びてしまう。そこで女性…

河南での伏羲・女禍の信仰が変質したというのは、都邑水没譚が外部から入ってきて、創世神から水神に変わってしまったということですか。

そうですね。様相はかなり複雑だろうと思います。江南地域に、世界の始まりを洪水状態と考える神話が存在したことは、戦国時代の木簡から分かっていますが、そこには伏羲・女禍は存在しません。一方、中原地域の伏羲・女禍による創世神話は、もともと洪水を…