2017-11-10から1日間の記事一覧

骨卜に用いる動物自体には、宗教的な意味はないのでしょうか。

もともと獣骨を熱して行う骨卜=熱卜は、炎を用いて獣を神々に供犠した際、燃え残った骨の色やひび割れの具合で、神がそれを受け容れたかどうかを判断したとこに起源するといわれています。ゆえに狩猟採集時代の鹿、牧畜時代の牛や羊は、神霊に捧げられるも…

ヨーロッパ人がさまざまな生物種を「新大陸」に持ち込んだのに対して、逆に「新大陸」の側からも多くの生物種が持ち込まれたと思うのだが…。

ヨーロッパが「新大陸」に持ち込んだものは意識的・無意識的なものが混在し、後者の方が大きな効力を発揮して生態系を改変していったと考えられています。しかしその逆の場合は、「持ち込んだ」というより「搾取した」「奪った」ということでしょうね。それ…

日本には、農耕原罪論的な要素は見出せるのでしょうか。それとも何もないのでしょうか。

死体化生による穀物起源神話が、単に死んだ神の遺体から穀物が発生するのではなく、殺された神の遺体から生じるので、農耕への後ろめたさは、多少なりとも共有されているのだと思います。しかし、神話を文字として残した日本の古代王権は、農耕を推進して狩…