「銀河鉄道の夜」、海の上走ってましたっけ。ま、天の川(ミルキー・ウェイ)を走っているという意味では、ずっと水のなかではありますが。水と関係ある要素としては、タイタニック号に乗っていた姉弟と家庭教師風の青年が、氷の海からふいに列車のなかへ出てくるシーンが印象的ですね。水は冥界に繋がるという発想は汎世界的ですから、あの海も、単に「雨が降ってできた」だけのものではないのかも知れません。日本にも中国にも、世界の始まりのときには、混沌のなかに水があったと伝える神話があります。あの海は、始まりと終わりを象徴する存在なのかも知れませんね。