高校の日本史にも出てきた『延喜式』が、神話的内容を含んでいるのに驚きました。他の法律関係資料も、そうした内容を含んでいるものなのですか。

古代国家は神祇を祀る制度を持っていましたので、とうぜん、根本の行政法である律令にも「神祇令」が定められ、祭祀の基本的なありようが定められていました。律令の補足修正法を類聚集成した『類聚三代格』にも、神祇や祭祀に関する法令が収録されています。古代においては、政治と宗教とが、現在では考えられないくらいに近しく結びついていたということでしょう。