オリンピックなどで優勝者に月桂冠が贈られるのも、死と再生のイメージに結びついているのでしょうか。

死と再生の月桂は中国に固有のものです。オリンピックの月桂冠は、ギリシア神話で光明神アポロンの聖樹となった女神ダプネーが、アポロンの頭上に葉を降らせたことに由来します。ただし、ダプネーは川の神の娘ですので、明確には言い表せないものの、東アジアとの繋がりを感じさせますね。とくに、講義で少し触れた『三国史記』における朱蒙の誕生神話など、日光を受けて河伯の娘柳花が妊娠するわけですから、登場する神の関係性はよく似ています。