四神の生き物はどこから来ているのですか?

残念ながら四神の起源については難解で、ぼくも定見は持っていません。文献的には、すでに戦国時代末期に成立した『周礼』春官宗伯/司常に、「交龍」「熊虎」「鳥隼」「亀蛇」が旗の文様としてみられます。方角に対応した四神は、道教の『淮南子』天文篇、『史記』天官書などにみられるので、後漢の頃までには確実に成立していたようです。四神の名前に冠される青・朱・白・玄は、それぞれ五行に対応する色です。龍は祥瑞にも関わ伝説上の動物、鳥は天空と地上を結ぶもの、虎は地上の覇者、亀は甲羅に神意を表すものという位置づけなのでしょう。そう考えると、一応選ばれるべきものは選ばれています(それぞれがなぜ決まった方角に配当されているのかは、個別の検討が必要ですが)。ちなみに麒麟は中央に坐すものです。