臨終行儀の際、五色の糸を指に巻くのはなぜですか。五色であることに意味はあるのでしょうか。

青・黄・赤・白・黒の「五色」は、仏教の儀礼や言説のなかでよく用いられますが、起源としては中国の五行思想に基づくものと思われます。それぞれ木・火・土・金・水に対応します。五行は世界を構成する基本要素ですが、仏教では神聖なものの象徴です。五色の糸は死者を極楽へ引導する阿弥陀の救済を意味しているのです。