富本銭の鋳造に銅とアンチモンを使用したとのことですが、合金を得る知識はどのように獲得されたのでしょう?

貨幣の鋳造自体は、天武朝が保有していた中国・朝鮮の最新の技術を結集して行われたものでしょう。最古の富本銭が枝銭の形でも発掘されている飛鳥池遺跡は、金・銀・銅・鉄などの金属類、琥珀・瑪瑙・水晶などの玉類、ガラス、漆などの工房が業種別に並ぶ一大工業施設の存在を伝えています。ここでは、渡来人からの知識・技術の伝習のほか、新たな方法の研究・開発の場ともなっていたと考えられます。