『万葉動物考』という書物で、「鴨が食肉用として飼育・売買されていた」とありました。鴨は家畜ではないのですか?

雁や鴨の類は、縄文時代から江戸時代まで一貫して狩猟され、食用に供されてきました。室町時代成立の『三十二番職人歌合絵』では、雁、鴨などを売る鳥売りの姿が描かれていますが、かかる商売は古代には未だ成立していなかったと思われます。ちなみにこれらは家畜というより、狩猟したものを飼育して売る、ということだったのでしょう。