疫病にかかったりしたときに仏に祈れば治ると、当時の人は本当に考えていたのでしょうか。

日常的な生活技術では対処できない事態に見舞われたとき、前近代の人々が、その改善を呪術や宗教に頼ることはよくあることでした。現在でも病治癒の神社・寺院が多くの参拝客を集めたり、そうでなくても毎年各地の「聖地」へ何万という初詣客が訪れることからすれば、そうした心性はある程度想像できるのではないでしょうか。ぼくは神頼みをしたことは生涯でただの一度もありませんが、占いなどに気軽に接している皆さんは、受験の合格祈願は縁結びの祈願など、いろいろ経験があるのではないでしょうか。