汝に関連しての質問ですが、道教で神を使役するのも神が没落した結果なのでしょうか。

道教で同士が使役できるのは、自然界に宿る個々の精霊や疫病神、邸宅に宿る宅神など下級の鬼神です。至高神の太上老君をはじめ、天界・冥界のヒエラルヒーにおいて道士本人より位の高い神は、当然のごとくコントロールできません。ただし、祭祀を通じて祈願し、願いを聞き届けてもらうことは可能です。使役される下級の鬼神も、コントロールを離れれば尋常ではない被害をもたらす存在ですので、〈使役〉といっても常に緊張感に満ちた行為にはなります。一部「零落」と窺える個所はありますが、神々は決して人間に「服従」したわけではないのです。