鹿を殺すことが、神を殺すことになるとは考えなかったのでしょうか。

これは、狩猟採集社会のアニミズム信仰の復習になりますが、こうした信仰では精霊が本体ですから、送り儀礼を行えば鹿を殺したことにはならないのです。鹿に対する送り儀礼が、弥生時代にどのように実践されていたかは不明ですが、現在でも高知県などでは、鹿の肝を山の神に捧げる送り儀礼をみることができます。