自ら負債を抱え込むのは、人間を自然に対して自ら下位に置く行為のように思えるのですが、それは人間が意図せず造ってしまった構造ということでしょうか。

それこそが、講義でお話しした「相対化のベクトル」で、そうした自己否定を行えるのが人間の不思議なところなのです。また、自然と人間との関係を考えるうえでの、最も重要な鍵のひとつです。