日本史の資料集で、縄文人や弥生人が犬と共生しているイメージをみたことがあるのですが、当時の日本において、犬は何の象徴だったのでしょう。

ドメスティケーションの問題からすると、人間は犬を家畜化することで、野生の感受性(危険を察知する能力、夜間の警戒性など)を失ったと考えられています。つまり、それらを代行するのが犬という存在であるわけですね。しかし、縄文や弥生の頃の日本には、犬のモチーフはほとんどみうけられません(多少の土製品はありますが…)。古代の中国では、犬は邪なものを祓うとされ、城門の前に犬の首を外側へ向けて埋める、といった祭祀もあったようです。8世紀の日本にも、辟邪の効果を持つとされる狗吠(クハイ。犬の鳴き真似をする)が行われていますので、少なくともその頃には、同じような認識が存在したものと思います。