『古事記』の黄泉国神話で、イザナキが「後ろ手に剣を振る」との仕草が出てきますが、何か呪術的な意味があるのでしょうか。

現実的に考えれば、後ろから追いすがってくる黄泉の悪霊たちを却ける動作と受け取れます。しかし、背後は人間にとって最も無防備な部位のひとつであり、確かに呪術的な武装も必要です。「振る」という動作については、辟邪や神招きの「比礼を振る」呪術が知られていますが、ここにもそのような意味があるのかも分かりません。