中国における王朝の正統性は、日本のような「血筋」とは異なるものと思いますが、何を根拠に主張されるものなのでしょうか。

易姓革命説以降は天命を受けたかどうかが問題になりますが、遡って天命を受けたと想定される夏・殷・周のありようをどう受け継いでいるか、という点も問題になります。漢代以降は天人相関説、災異説が盛んに主張され、自然災害や戦乱などが天違に背いたことへの譴責と考えられるようになってゆきます。となると、王朝の正統性は、その都度の社会情況に照らしてチェックされてゆく(あるいは逆に正当化されてゆく)と考えられるでしょう。