『日本書紀』が対外的な意味を持っているということは、これは朝鮮や中国などへももたらされたのでしょうか。

日本書紀』自体が舶載されたとの記録は残っていません。しかし、同書は成立当初から律令官人の基礎知識とされ、紀伝道(史学科)の博士による講義が行われています。律令国家のアイデンティティとして共有を図ったことがうかがえます。しかし、遣唐使などが中国へもたらした可能性は否定できませんし、朝鮮半島へもまた同様です。外国の使者が日本を訪問した際、彼らにみせたことも考えられます。