武士道の精神は、古代から少しずつ変化して受け継がれていったのでしょうか。

古代には、「武士道」なるものは存在しませんでした。君主へ奉仕しようとする忠誠心や、戦争における倫理性のようなものは、主に中国の兵法書儒教経典を通して語られてはいましたが、内実は氏族共同体を維持・発展させるためのイデオロギーであったと思われます。近世封建制に意義をなした、官僚的倫理道徳などとは質的に異なるものですね。