いわゆる精進料理は、いつ頃から始まったのでしょうか。

精進料理は、起源的には中国仏教にありますが、日本では曹洞宗黄檗宗などの寺院で、僧侶の日常食として発達しました。仏教が食べることを禁止していた魚や肉類、香辛料等々を予め除いて作ったものですので、やがて、一般の法事の食事にも転用されるようになったと考えられます。「伝統的な日本の食文化は肉を使用しない」と、西洋料理との差異化が進められた結果、あたかも日本食を代表するような位置づけになっていったものでしょう。