猫が人間世界に「形代」として組み入れられ、愛でられていたとのことですが、その際に毛色などは何か影響したのでしょうか。

宇多天皇御記』では深い黒色が愛でられていますが、『枕草子』では白黒の斑がよいとされています。絵画に描かれるのは、やはり斑の猫が多いようですね。いずれにしろ、ヤマネコのような茶褐色に黒縞といった模様より、もっとはっきりした色合いや柄が好まれたようです。これらはやはり、中国から将来された唐猫の模様であったと推測されます。