亀卜などは、具体的にどう出れば吉で、どう出れば凶なのでしょう。

中国では、甲骨の裏側を定型的に削り込み、熱すると「卜」の亀裂が入るように調整して卜占が行われました(これが「卜」字の起源です)。この図形が美しく出ること、そしてキツという音の発生することなどが、吉凶判断の基準になったようです。周代頃には、生じた亀裂の形に添った卜占のマニュアルが作られていたようですが、現在図形とともに確認できる形で残っているのは、近世の清代のものです(ただしそのなかには、古い伝承も含まれているとみられています)。図形は失われてしまっているものの、もとは図形+占文の形式で書かれていたと思われる最古の史料には、司馬遷(該当部分は褚少孫補足)撰『史記』の「亀策列伝」があります。