天皇家の実際の家系について調べ、発表することは、あるリスクを伴うのではないでしょうか。現代日本でも天皇家は一種のタブーになっていると思います。古代についてであれば、いくらでも研究できるということでしょうか。

現在、天皇家に関する歴史研究は、現在の皇室のプライベートに関わる問題でない限り、ほとんどタブーはありません。まともな古代史研究者であれば、誰ひとり「万世一系」神話を信じてはいないでしょうし、系譜・系図関係の研究も活発になされています。唯一のネックは陵墓が発掘できないことですが、宮内庁と歴史研究者との対話は継続中であり、だんだんと情報が公開されるようにはなってきています。しかし、すべてを正式に発掘調査すればその「神話」は公然と否定されてしまいますので、「完全オープン」が実現することは恐らくないでしょう。