教育実習に行ってきましたが、私の担当した中学3年生の生徒は、太平洋戦争という戦争があったことを知らない者が29人中9人、日本がアメリカに占領されたことを知らない者が29人中15人いました。この講義で学んだようなことを雑談程度に話したら、指導教員から、「知識の詰め込みだ」といわれました。その先生には、「大学の勉強は知識の詰め込みで、知識だけあってもどうしようもない」と終始貶されていました。私は、知識とは何か分からなくなりました。

いろいろな意味で残念な話ですね。知りもしない人を無碍に批判するのは、「他者表象の倫理」上問題があるでしょうが、それでも上に書かれたことのみから判断すると、その指導教員の方は大学という研究教育機関の意義を根本的に取り違えています。大学は学生が自主的・主体的に勉強し、研究するところですから、「知識の詰め込み」などどいう概念自体が成立しません。その方自身が、恐らく、大学できちんと「学問」をしてこなかったのでしょう。その点からしても、中学校の教員として大いに問題がある気がします。しかし、中高の教育現場が極めて過酷であることは、私も承知しています。日々様々な工夫を実践され、苦闘されているなかで出てきた言葉だということを信じたいですね。