『三国遺事』において、熊は物忌みを実践して人間になれたのに、なぜ虎は失敗したのでしょう。2つの動物の相違には、何か特別な意味があるのでしょうか。

朝鮮半島において、虎よりも熊の神的イメージの方が強く、また親近性があったからでしょうね。中国周辺の少数民族の神話について調査してみると、虎を先祖に仰ぐ虎トーテムを持つ人々は江南地方から南西の地域に集中し、熊トーテムを持つ人々は北方・東北方に集中しています。両者の生息地域とも関連するのでしょう。