産婦がケガレとみなされたのはなぜでしょうか。ヨーロッパにも同じ見方があると思いますが、関係はありますか?

前近代に女性が差別的に扱われるのは広く世界的にみられる現象ですが、その要因のひとつとなっているのがケガレです。日本では、死のケガレに対して赤不浄などとも呼ばれ、血のケガレを意味するものとされました。しかし、本質的にはその血が月経、もしくは出産に由来する点が問題なのであり、男性優位の社会において、女性の女性たる機能が貶められたものとみられています。一説には、それは男性が決して持つことのできない機能であり、それゆえに恐怖の対象であって、卑下することにより安心立命を得ようとしたものであろうとも考えられています。