祥瑞の熊について、黄色や青色のそれより、赤色がランクが上なのはなぜですか。色によって優劣が決まるのでしょうか。
色彩の意味付けは主に五行説によってなされます。赤は火の色、黄色は土の色、青色は木の色ということになります。ほかに金は白色、水は黒(玄)色です。このうち、ふつう最もランクが上なのは黄色で、土は方角的に中央を表し、中華=皇帝に通じるためです。青色も生命の横溢している状態を示すので、重視されます。しかし、中国の各王朝が五行の相生説・相克説に基づき、それぞれ自らの五行を決めるようになると、その王朝の時代にはその五行の色が重視されるようになります。よって、上の祥瑞では、常套的に色の優劣が決まっているわけではないのですが、自然物の場合、鮮やかな赤色の示されることは希少なので、赤熊が上等とされているのかもしれません。