余談ですが、2年前送り火の提灯を川に流してしまいました。この場合、ちゃんとあの世に帰れるんでしょうか。

送り火のなかには、川に流す類のものもあります。日本では、長崎の精霊流しが有名ですが、同じような儀式は中国にもありますね。もともと、川は遡って行くと神々や仙人の世界へ、下って行くと死者の世界へ辿り着くという考え方が、アジアのさまざまな説話や伝承のなかに確認できます。古代から現在に至るまで連綿と行われている神祇関係の祭儀「大祓」の祝詞では、罪や穢れが伐採される木々のように根こそぎにされ、川から海へ、そして根の国へと運ばれる様子が述べられて行きます。ゆえに提灯を流してしまっても、とりあえずはokです。