奈良公園の鹿が神聖視されているのは、弥生時代の名残ですか。そもそも鹿が保護されるようになったのはいつですか。

奈良公園の鹿は、春日大社の神の使いとして保護されています。神聖視が始まるのは古代〜中世で、弥生時代の認識が継続しているともいえますが、その時点で稲作と強固に結びついているわけではありません。『日本書紀』などでは、神の使いとして鹿や猪が登場しますが、前者は人間に利益をもたらすものとして、後者は損害をもたらすものとして語られる場合が多いようです。春日大社の鹿も同様の位置づけでしょう。ちなみに現在のように保護されるに至ったのは近代になってからで、地元の人々の努力によるものです。〓