弥生時代の祭祀に関する性別分業について関心を持ちました。この時代、すでに男女差別などはあったのでしょうか。 / どうして女性・子供が精霊の依代になりやすいのでしょうか。

現在に繋がるような男女差別が現れるのは、家父長制に基づく男性優位の社会が確立して以降です。いわゆる神憑りてきな役割を多く女性や子供が担うようになるのは、文化・政治を成人男性が象徴し、自然・宗教を女性が象徴するという二元的枠組みが構築されたためで、日常生活を男性が支配することにより女性が非日常の世界へ閉め出された結果です。時代を遡れば遡るほど、女性も政治の場において権力をもって活躍しており、男性もシャーマンとして宗教的な役割を担う場合のあったことがみえてきます。