前方後円墳の規模の大小をもって較差が形成されているとのことでしたが、なぜ権力を持つ人ほど大きい古墳を持つべきという、権力の強弱と大小のサイズ観が関係を持つようになったのでしょうか。

強大な権力が巨大な建造物を造り出すという営為は、権力誇示の方法として、時代や地域を超越してみることができます。世界中に残っている巨大建造物の大部分は、政治的なものであれ宗教的なものであれ、それを営む主体もしくはそれによって荘厳される何かを顕彰するものでしょう。ピラミッドしかり、コロッセオしかり、宮殿や城郭、教会建築しかりです。その巨大さを実現できる力が、みる者を驚嘆させ、畏怖させ、また服従させるのでしょう。