横穴式石室への追葬は、スペースが空いている限りは積極的に行われたのでしょうか。それとも、何か経済的な事情なども絡んでくるのでしょうか。

埋葬の情況をみると、原則としては、父親の継承者に当たる嫡系の子供は、新しい古墳を造営するようです。上に回答した家族の埋葬のあり方をみますと、ロの父子関係においても、父と一緒に葬られているのは非嫡系の子供です。これは経済的な事情云々というより、政治的な問題でしょうね。古墳が首長墓である限り、前首長の存在を体現し現首長の権威・権力の背景となるのが基本的な機能であって、その面からすると、常識的に埋葬される人間の範囲は限定されてくるということです。