茅の輪を付けるというのは、具体的にどうするのでしょうか。また、「腰の上」には、何か意味があるのでしょうか。

古代の習俗の実態については不明の点が多いですが、現状から類推すれば、やはり腰に巻くのではないかと思われます。腰が人体の「要」であるという考え方は中国思想に見受けられ、4世紀頃から確認できる「丹田」の概念もこれに由来するのかもしれません(ちなみに、「腰」字の成立も六朝期とみられています)。また、生き残るのが娘である点からすれば、後に「蘇民将来の子孫」を生み出す部位を聖別し守護したのだ、とみることも可能でしょう。