『捜神記』の話を聞くと、他民族への差別的視点が表れているのが感じられるのですが、柳田国男にも同じものがある、という理解でよいのでしょうか。

柳田国男は山人のあり方に希望を託していたことは確かですが、その表象に限界を抱えていたことも否定できません。すなわち、オリエンタリズムですね。ヨーロッパはオリエントに憧憬を持っていましたが、その表象自体が差別的であった。それと同じことです。