朱が血の代替物である理由は、何か明確に分かっているのでしょうか。

朱=血を明確に結びつける史料はありませんが、赤色が境界性、辟邪性を強く持つことは、古代からの呪術・祭儀などではっきりとみてとれます。一方の血液も生命の象徴として、やはり呪術や祭儀において、朱と同じく境界的、辟邪的な機能を担っています。朱の意味づけが血液のみによるとは限らず、太陽や炎などの象徴性も併せ持っていると考えられますが、いずれにしろ重要な要素であることは間違いないと思われます。