渡来人とはどのようにして意志の疎通を図ったのでしょうか。言葉は通じたのですか。

渡来系氏族のなかには複数の言語を駆使したものもいたでしょうが、史料には、「訳語(ヲサ。「曰佐」とも表記します)」の存在を確認することができます。彼らは職掌として記されている場合もあり、どうやら伴造制のもとでの氏族を意味する場合もあったようです。当時の倭の話し言葉は、音韻などより朝鮮語に近かったといわれていますが、それでも国際関係の活発化は、こうした訳語の需要を高めたでしょう。