災害の予兆で、これまでは石像の目が赤くなるという事例が多かったですが、今度は顔自体が赤くなる話が出て来ました。個人的には、顔が赤くなるのは怒りの表象ではないかと思うのですが、どうでしょうか。

確かに、それはありえますね。下の方でも書きましたが、石像の顔が赤くなるという系統の話は、仏像霊験譚の影響を受けています。亀や獅子には、顔全体が赤くなる事例はなく、神像や仏像の類になって、このような表象が出てくるわけですね。このジャンルにおいては、仏像が汗や涙、血を流して不吉な出来事の予兆を表したりします。さらにそこに感情がこもってくると、石像が災害を予兆するというより、神罰や仏罰の性格が強くなってきますね。