抹殺史学と実証主義史学との違いがよく分かりませんでした。

〈抹殺史学〉は、重野や久米の実証主義歴史学が、江戸期に接続する種々の物語的歴史、倫理・道徳によってねじ曲げられた記述を、すべて「史実ではない」と切り捨てていったためにそう呼ばれたに過ぎません。そこには批判や異論が込められていると思いますが、案外、重野や久米の自負を表していたのかもしれません。