第二次世界大戦中、日本は油の確保のために赤松を伐採し、かわりに杉を植えたので、現在は松が減り杉の多い植生になったと聞いたことがあります。それは本当でしょうか。

松根油ですね。確かに戦時中、これを確保するために松が根こそぎ掘り採られ、比較的広汎に存在していた松林が激減したことは確かです。 スギの植林に関しては、戦中というよりも戦後の復興過程で計画・実施されたものがほとんどでしょう。これも、もともとの植生を無視し、利益重視で行われました。しかし、林業の衰退と外国からの安価な木材輸入により多くの杉林は放置され、管理が行き届かずに荒廃が進んでいるという馬鹿馬鹿しい情況となっています。