現在の日本の病への認識などは、昔のものと共通するようなところがあるのでしょうか。

やはり思い出すのは、放射能関連の差別ですね。福島から避難してきた子供たちが学校でいじめにあったり、共同体などで心ない扱いを受けたりする。精神科医斎藤環さんは、これを「現代のケガレ」と位置づけています。すなわち、古代・中世の人々がケガレを忌避し、払われないケガレを付された被差別民を生み出したように、現在の人々も放射能への恐怖を差別へ繋げている。我々は、まったく進歩していないのだ、というしかありません。