2015-05-11 奈良公園で鹿は神聖な動物として扱われているが、これは弥生時代の神聖視の名残なのだろうか。 日本史概説 I(15春) そういってしまっても、必ずしも間違いではないと思います。『日本書紀』くらいの段階になると、鹿と猪は神の使いとして物語的に表現されるようになります。これは『もののけ姫』と非常によく似ていて(宮崎駿が勉強したんですね)、鹿は概ね人間と親和的に、猪は対立的に描かれています。鹿を神使と捉える代表的な神社は、奈良の春日大社、茨城の鹿島神宮、広島の厳島神社ですが、前の2つは藤原氏の氏神になります。奈良公園の鹿は、「東大寺の鹿」と考えている人も多いですが、春日大社の神使として保護されているわけです。