神道における初詣などの形式は、自然が対象なのでしょうか、それとも人間が対象なのでしょうか。

現代的レベルでは、地域の氏神産土神でない限り、参拝客の多くはその神社の祭神が何であるかを認識していません。神は漠然とした「聖なるもの」であり、人間を崇めるというより自然を崇めているのに近いだろうと思います。しかし個々の神社の成り立ちを調べてみれば、天満宮は天神ですがもとは菅原道真という人間であり、神田明神にも平将門が奉祀されていて、人間に対する信仰がそれなりの割合を占めていると分かります。初詣の参拝客数が全国トップの明治神宮など、明治天皇を祀っているわけで、参拝客が祈願を支えている対象にどれだけ自覚的か疑問です。