女性の経血や小豆の粉と卵白を混ぜたものを治療に使う点に興味を持ちました。小豆と卵白の方は成分が良いのかもしれませんが、経血に効果はないでしょう。なぜそれを行おうと思ったのでしょうか。 / 経血を塗るという発想にはぞっとしてしまいましたが、穢れではないのですか。 / 経血の件、衛生面より呪術性の方が大切だったのでしょうか。

小豆粉・卵白の方は、現在も中国の美容法として行われている、との情報をいただきました(感謝!)。経血は栄養は極めて豊富ですが、上記の使用法は成分云々より、ケガレ観に基づくところが大きいと思います。ケガレという概念は、主に権力を持つ側によって排除すべき対象に当てはめられますが、なぜ排除されるかというと、それは主体を動揺させるエネルギーを持っているためです。経血の場合、男性的価値観によってケガレとされるわけですが、それは男性優位の構造を転覆させるエネルギーを持つためです。ゆえに、ケガレ視する主体にもその強大さは自覚されているので、このような危機的情況に際し「ケガレへの依存」といった状態が生じるのです。