最近、淡路島で銅鐸が発見されたという報道がありましたが、どのような点が重要なのでしょうか。

いけない!授業でうっかり話すのを忘れていました。今回の発見の重要性は、菱環鈕式1つ、外縁付鈕式6つという、古いタイプの銅鐸であったことですね。とくに前者は、全国で11例しかみつかっていませんので、大きな発見です。また、中に舌が付いているものも3つ出たとかで、銅鐸・舌のセットで出土したものは2例しかありませんので、こちらも重要。つまり、楽器としての機能をきちんと持った、「聞く銅鐸」段階のものであったことが希有、ということですね。ただし、今回は搬入された砂のなかからみつかったもので、本来の埋納地点が特定されていません。どこかの山を崩した砂のなかに混入していたわけで、本来の遺跡の特定が急がれるところです。