当時の人々は、人神と自然神を区別していたのでしょうか。

少なくとも、5世紀後半〜6世紀にかけての頃には、明確な区別が始まります。すなわち、古墳と自然神への祭祀の方法が明確に分けられるのです。それまで古墳祭祀にも使用されていた、鏡・刀剣・玉の3点セットが滑石を用いた模造品に整備され、それらを中心にした祭器が自然神への祭祀に適用されるようになる(これらは逆に、古墳祭祀には使用されなくなります)。勘のいい人は気付いたかもしれませんが、これが王権のレガリアたる「三種の神器」の原型なのです。