天皇のために祈祷を行う僧侶たちには、実際に医術の知識・技術があったのでしょうか。

すべての僧侶が、というわけではありませんが、当時総合科学であった仏教の知識のなかに、医術のそれがあったことは確かです。例えば、中国から渡って戒律を伝えた鑑真は、脚気治療の処方を持っていたことが、『医心方』から分かっています。