なぜ方相氏は、現代からみると鬼をイメージする朱色の衣を着けているのですか。

赤は元来マージナルな、両義性を持つ色です。神聖性を表すものとして辟邪の能力も期待されますが、逆に気味悪がられることもある。方相氏の赤い喪は、神社の鳥居、寺院の欄干、地蔵の前掛けなどと同じく辟邪の機能を示しています。赤鬼は憤怒のイメージでしょうが、多かれ少なかれ、赤の両義性に基づくといっていいでしょう。