格と式についてなのですが、官僚がこれを自由に操作すれば、日本のあり方が恣意的に変えられてしまったのではないでしょうか。

格式の作成自体は、もちろん官僚が恣意的に進めてよいものではなく、上部公卿たちによる決裁が必要でした。よって、官僚集団が格式に基づき権力を任意に行使できたわけではありません。むしろ格式については、社会の現実と向き合って策定されたものが多く、なかには大貴族や王家、寺社の利害と衝突し、国家のあり方を貫徹しようとするものが多かったようです。